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天上大風から日米中を見て

危うく左旋回する民主党政権中枢
我々はとんでもない政権をつくってしまったのか

民主党政権の主張は鳩山論文にある通り、首相を支えているあの ”ブレーン”の言う事をそのまま踏襲したもののようだ。
日本に対して米中を等値した二等辺三角形とし、日本は米中間でいかに政治的・経済的に独立を維持していくべきかと提起している。日本が短辺、米中は等しい2長辺ということだ。
これに対する結論はアジアの地域統合と集団安全保障体制にあるとしている。しかし各国が価値観を共有するEUと違い、アジアには政治体制も軍事力も価値観も異なる多数の国が集まっている。

どうして集団安全保障体制が実現できるのであろう。ほとんど不可能であり、空理空論に近い話ではないか。日本から見て米中が何故等しいと言えるのかも分からない。
このまま米中を等値するのであれば、日本の将来を大きく誤ることになるだろう。


正視に耐えぬ あきれた朝貢団
12月17日の新聞朝刊に「そろいもそろった600人 小沢訪中団の”威容”」という 2面から3面にわたって横長に掲載した とんでもない600人の写真 があった。「胡錦濤氏の後ろで写ろうと場所争いがあった 」 (参加した衆議院議員) という正視に耐えぬ卑屈な朝貢団である。小沢氏が10日、人民大会堂で「解放軍の司令官だ」と自己紹介するのをテレビで見た。次の訪問先の韓国では外国人参政権につき 「政府提案で国会に出すべきだ」 と首相より踏み込んだ発言をしたそうだ。これについて ” 「 小沢氏の発言は看過出来ない 」 (12月15日付) ” と主張する読売新聞の社説があったが、天上大風はこれに全く同感である。さらに氏は「天皇の訪韓結構」とも放言したという。

天皇陛下は15日午前、「賢所御神楽の儀」のご準備があるにもかかわらず、皇居・宮殿にて中国の”次世代リーダー”をご引見された。(ご引見:宮内庁発表の公式表現)。新聞は”ご会見”といっているが正しくはご引見である。
”ご”をつけず”天皇会見”と言い捨てる例の新聞の社説もあったが。

国の指導者の誇りと品格
中国の”次世代リーダー”は「今回、お忙しい中、わざわざ会見の機会をつくっていただいたことに深く感謝します」と述べた。同じことを2回繰り返したという。陛下のご即位20年に対する祝意も表した。中国メディアは、特例扱いをめぐり起きた日本国内の反発には触れていない。

今回のご引見は、どう見ても陛下のご健康問題に配慮してできたルールを無視し、媚中に突っ走る小沢・鳩山側の横車としか思えない。小沢訪中団の”朝貢宗主国”への手土産だ。
政治的中立を侵した天皇の政治利用 である。民主党幹事長とは天皇に指示する”傲慢な上皇様”なのかと思いたくなるような、傲岸不遜な態度であった。読売新聞は16日にも 「 小沢氏記者会見 不穏当きわまる辞表提出発言 」 と社説で主張した。これが世論であり、天上大風も全く同感である。

誇りも品格も失ったリーダーはおしまいと言うべきだ

600人もの無様な朝貢団を率いた小沢氏は国家としての日本の誇りを投げ棄てたと同時に、卑屈にも胡錦濤氏に頭を下げ、宮内庁長官には顔を歪めて激しく反発するという醜い姿を曝け出した。結果、自らの品格も大いに落してしまったのである。
15日の新聞では ” 外交当局も「亡国政権。小沢氏の意向が背後にあるのだろう。」「中国の走狗」とまで形容している ” との報道も見られた。小沢氏はここしばらくは、日本の実力者として君臨できるかもしれないが、できてどうだというのであろうか。 
人間として、リーダーとして。


アメリカと中国の比較
ここで、改めて日本の国益、外交・安全保障という観点から、アメリカと中国を比較し論じてみたい。天上大風自身の頭の整理も兼ね、分かりきった事もあえて列挙してみる。

人それぞれアメリカが好き嫌い、中国が好き嫌いという一般的な好悪感はあるだろう。
日本人はアジア人だ。戦後の米軍進駐から基地問題まで、反米親中気分が少なからずあるのもよく分かる。
しかしこのような感情論は置き、日本の国益という観点だけから米中を比較することが、今もっとも大切なことである。


日米同盟と”平和憲法”
まず日米同盟と”平和憲法”が戦後の日本に果たして来た役割について基本的な認識を再確認しておきたい。

日米安保
戦後日本の保守政権による外交が日米安保を盾にして軽武装を貫き、日本に安全と繁栄をもたらしてきたことには何の疑問もなかろう。安保あればこそ防衛費を抑えて経済繁栄に専念できたのであった。
日本の安全は米国の
核の傘の曖昧さ”に保障されてきた。”曖昧さ”こそ効果がある。歴代政権も米国の核先制不使用宣言に反対してきた。ところが民主党政権は米国に核先制不使用宣言を押し付けようとしている。
また核の密約を暴く調査も現在進められている。しかし調査結果が出てどうなるというのであろう。国益にマイナスとなるだけだ。外交戦略は制限され、日本の安全保障そのものも弱体化する。”核の傘のあいまいさ”を白日のもとにさらし、同盟国アメリカの戦略を阻害することになる。馬鹿げたことだ。

”平和憲法”

一方”平和憲法”であるが、軍部暴走の反省から日本に民主主義を定着させた役割は大きかった。
また、日本の安全と平和が守られてきたのは日米同盟ではなく、9条を核とする”平和憲法”があったからだとする左派ジャーナリズムやリベラル派の主張がある。

しかしこれには賛同することができない。
”平和憲法”前文には『日本国民は--平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我等の安全と生存を保持しようと決意した。』とある。これは”敵も味方も信じて丸腰で生きていく”という夢のような文言である。
理想的・空想的平和主義の憲法だ。
この”平和憲法”があるからと言って何もしなかった結果が、拉致
ガス田竹島北方領土であった。北は不審船も拿捕出来ない日本を笑った。”平和憲法”とは無関係に、中・朝・露の日本照準の核弾頭ミサイルは増えるばかりである。
他国の「公正と信義に一方的に信頼して
日本国民の安全と生存を保持」させて下さいと裸でお祈りするだけの占領軍憲法は改正しなければならない。

中国は当面日本との”戦略的友好関係”を強調し続ける。狙いは金をかけずに先進技術を入手、環境技術の援助を引き出したいということだ。日中友好はその意味で中国にとって莫大な国益となる。

しかし外洋艦隊を増強し、アメリカと太平洋覇権を争うという長期戦略は透けて見える。際限のない軍備増強がそれを示している。そういう軍部発言もあった。アメリカの抑止力次第で、台湾・尖閣・沖の鳥島さらには沖縄まで手を広げたいと考えていることは十分に予想される。


日本のとるべき方策
この先日本がこれに対抗するには二つしか方法がない。
1)日米同盟の強化、かそれとも対等な日米関係とするために、
2)憲法改正国防軍増強抑止のための核武装である。このいずれもとらないまま日米同盟を縮小して行くなら、日本は早晩、
3)中国の勢力圏に入る。そして民主主義は危機に瀕し領土・領海はじりじりと侵略されることが十分予想される。
一方、リベラル派や左派勢力はそうはならないと主張する。

4)中国との平和共存は可能。平和だから日本は軽武装のまま安泰で繁栄し続けられると言う。これはかっての社会党左派などが主張した非武装中立論に近い。”平和憲法”と同様な空想的平和主義論にも似ている。このような国は例外なく衰退するか消滅の方向に向かったのは、歴史が証明している通りである。

現政権の対中傾斜ぶりをみると、その考え方は4)に近いといえる。非武装中立平和憲法主義とも言える論であり、危うい考え方である。1)2)でなければ4)ではなく3)になってしまうのだ。

日本の選択肢は1)か2)しかないが、2)は膨大な費用と犠牲を強いられるので現実的ではなく、採るべき道は1)しかないということになる。当然の結論であろう。

対等な日米関係
アメリカは日本を侵略から防衛する法的義務を負っている。
日本は基地を提供してアメリカに守ってもらう国であり、アメリカを守る必要はない。従って対等な関係になることはない。
対等たらんとすれば米軍に替わる能力のある独自の国防軍が必要だが、これは容易なことではない。首相や”ブレーン”の言う”対等な日米関係”とは遠慮せずに文句を言い合う単なる上っ面の関係でしかない。
首相も幹事長もよく分かっていないのではないかと思う。



日米同盟と沖縄の抑止力
日米同盟は、自由・人権・民主主義体制をとる日本を始めとする東アジア諸国を防衛するための東アジアで最重要の同盟である。むろん東アジア安全保障の基盤である。この同盟の抑止力は非常時のためだけではない平常時でも地域的な種々の紛争を未然防止するための強力な抑止力なっているのだ。

沖縄は東アジア唯一の海兵隊常駐基地日本ほか韓国・台湾も守る機能を有し、侵略に対する大きな抑止力となっている。これを東アジアから遠い海外に移設すれば抑止力は著しく低下する。日本海・東シナ海・黄海の地域紛争に日本は無力となるだろう。

本日の朝日新聞サイトにも 『「歓迎」の北朝鮮
 「懸念」の韓国 普天間巡る日米紛糾 』とソウル発で出ていた。朝鮮半島当然の反応である。鳩山政権は日米紛糾で南を心配させ、北を喜ばせているのだ
沖縄・普天間の大きな枠組は維持しつつ、沖縄の人々の負担軽減となるように、沖縄への直接援助をさらに拡大していくことが当面の現実的な解決策である。

中国に対する懸念
日中間の経済・文化交流は日本にとって極めて重要である。
しかし政治体制や価値観が全く異なる。経済面での国益のため日本は政経分離で行くべきだ。この点中国も同じ考えであることは間違いない。
一方で中国は信用出来ないという、下記日本国民の懸念がある。


1) 日本は中国の最大援助国であるが、このことを中国国民は未だに知らされていない。諸外国が中国を援助した合計額の約7割は日本からの援助である。金額は約3兆円であった。にもかかわらず、このことで中国から公式に謝意を表明されたことはない。中国とはこのような国である


2) 中国は日本と台湾に向けた核搭載弾道ミサイルを保有。
3) 日本固有の領土である尖閣諸島を突然自国領土であると宣言(1992年領海法)。
4) 日本固有の領土である沖の鳥島を岩と主張して日本の排他的経済水域を含む西太平洋の軍事的覇権を狙う。国防法で海洋権益確保を目指し外洋艦隊を建設中。太平洋覇権構想の国だ。
5) 東シナ海ガス田の共同開発という二国間の公式約束を実行しない信用できない国。
6) 際限なき軍拡を続けている。仮想敵国として日・米・イン・パキが考えられるが、間違いなくアメリカと日本であろう。何故軍拡するのか国際社会は理解できないでいる。
7) 日本人を拉致し核ミサイルを向けようとする
”北”の最大の援助同盟国。北への制裁を頑強に妨害する。
8) 日本の安保理常任理事国入りを徹底して妨害し阻止。
9) 江沢民の徹底した反日教育が今も続く。南京資料館など。
10) 人権問題・人道的道義的問題ほか : チベット・ウイグル・少数民族など、毒餃子のうやむや。反日サッカー応援。日本での凶悪犯罪・産業スパイ・技術の盗用・コピー天国

自由で人権尊重の民主主義国か
人権言論の自由なき共産党独裁国か

アメリカは安全保障条約で日本を侵略から防衛する義務を負い
日本と価値観を共有する国である。
一方中国は、日本と利害が対立する反日感情の強い国だ。
尖閣諸島の領有権を突然主張し、海洋権確保のため強力な外洋艦隊を建設中であり、沖の鳥島周辺など日本の排他的経済水域への侵入を狙う、価値観も国家体制も全く異なる国である。

この二者を等値できるはずはないであろう。日本が国益上、米中どちらを選ぶべきか、結論はあまりにも明白だ。

にもかかわらず、鳩山・小沢政権は、国家の基本的な方向を示さないまま、離米・対中傾斜へとひたすら突っ走っている。
我々が選んだ政権の中枢は、実はリベラルな思想の持ち主であったとしか思わざるを得ないような展開である。

このままでは連立相手に引っ張られてますます左旋回して行くこととなる。政権交代後の外交経過から見て、そうとしか考えられないのである。
米中どちらを長辺とするか、どちらが短辺なのか、やはり等辺なのか、日本が考える余地は全くないというのに。

我々有権者は危ういとんでもない政権をつくってしまったのだ。

将来中国が独裁をやめ人権も正され、都市農村の戸籍差別もやめるなど、日米欧なみの民主主義国に近づいた時、また太平洋覇権国家を目指さないようになった時、中国は日本の国益にとって死活的に重要な国となる。
しかしその時期は遠く、何時になるかは全く分からない。

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